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テクノロジー Technology

2023/10/23

DriX(ドリックス) 先進的な水上ドローンの紹介

開発経緯

開発当初、イクスブルー社のサーベイ部門は既存の他社製USVを購入して、トンガ諸島の主要な調査契約に入札したいと考えていました。当時、市場で入手可能なものをベンチマークとしましたが、海上試験においてUSVの運用範囲、持続時間、速度および荒天時の取り扱いに関する問題が浮き彫りになりました。そのころ、イクスブルー社は自国にえい航式カタマランを提供した直後でした。その経験と、海上試験結果を基にDriXというASVを自社開発することにしました。1年足らずの期間でDriXは海上での操業を開始し、その結果、我々はトンガ島海底測量契約を勝ち取ることができました。
DriXは当初、自社の造船部門や測量部門で利用するために開発された民間向け商品でしたが、機敏に反応したマーケットの要望に応じ、現在はエネルギーおよび科学産業向け、そして防衛分野でも運用されています。

DriXの構造

DriXは、どんなミッションにおいても、最良のデータを取得できるよう設計されています。
目的達成のため、最初に注目した点はセンサー自体の傾斜をできるだけ許容誤差内に収めるべく海上での動きを極力滑らかにすることでした。 設計当初から完全無人による運用を考えており、伝統的なV字型の船体に囚われる必要はないと考えていました。波が高い海域下でもゴンドラ内のペイロードが安定したままで走行可能なデザインとし、その結果、燃料消費量を最小にすることができました。
次に注目した点は、最良のデータ収集環境を実現することでした。これは、センサー周りのエアレーション、ノイズ、振動との闘いを意味します。船上のセンサーは船から発生するノイズに常に悩まされます。船が走り出すと気泡を生成し、船体に張り付くため船底直接艤装されたセンサーではデータ取得プロセスが阻害されます。そこでエアレーションの影響を受ける船体から2メートル離れた位置にゴンドラを配置し、そこへセンサーを取り付けました。推進力と発電は、サポートが限られている遠隔地でも、メンテナンスが容易で信頼性のあるエンジンを採用しました。
DriXの最適化された形状により、速度は最大14ノットまでに達し、24時間から10日間持続運用可能です。 そして非常にコンパクトなため、限定的なノイズしか発生せず、多くの場合、海面付近で発生する環境ノイズより低い結果となっています。振動に関しては、イクスブルー社の造船所が複合材料を専門としており、ゴンドラの位置で感知する振動量を大幅に減らす複合素材をデザインしました。
結果として、DriXは風浪階級5(波高:2.5-4.0m)の状態で動作し、あらゆる種類のセンサーにとって優れたデータ収集環境を提供します。

 

昇降装置と輸送方法

世界中にDriXを提供するために、イクスブルー社造船部門は、輸送用の特殊な40フィートの開放型コンテナ及び船舶からDriXを配備するための投入揚収システムをデザインしました。 これは吊下装置、クレイドルおよび保護シェルターとして機能し、DriXをDDS(DriX投入揚収システム)内に格納した状態で全てのメンテナンスを行うことができます。 船舶からDriXを海へ投入する際は、船舶のダビット、クレーンまたはAフレームを使用することができます。 さらに、DDSにはDriXに燃料を補給するための燃料タンクを装備しています。

汎用性を高めるために、ユニバーサルゴンドラに標準搭載されているものに加え、あらゆる種類のペイロードに適応するようにゴンドラ(最大3m x 2m)をカスタマイズすることができ、DriXに新しいミッション能力をもたらします。

制御

DriXはミッションソフトウェア(Quinsy®または他のミッションソフトウェア)に設定したミッション計画に沿って自律的にミッションを実行します。 また、DriXが海上にいる間、ミッションをリアルタイムで変更することもできます。操縦者に関しては、1名のパイロット/整備士+1名(12時間シフト)又は2名のサーベイヤー(24時間シフト)といった体制で任務を遂行することができます。 任務中パイロットがスタンバイし、DriXからアラームを受信すれば、遠隔から手動へ制御を引き継ぐことができます。運用範囲は通信手段によって左右されます

 

将来性

DriXを1つ運用することで、あらゆる地上資産の機能が大幅に拡張され、無人で効率よく作業を行うことができます。 DriXは、起動と復旧からミッションの実行まで、ヒューマンファクターを欠くことを基本として設計されています。高速で耐久・耐航能力を有し、安全に低コストで運用することができるため、水上ドローンの業界ゲームチェンジャーであり、海底測位から測量任務に至るまで、すでに多くの成功した実績があります。

 

DriX – 日本初上陸の水上無人艇

2023年、DriX(ドリックス)という名前のUSV(Unmanned Surface Vehicle)水上無人艇が日本に初上陸しました。
洗練された船体形状と実運用に適した操作性、自律機能をもつユニークな無人艇です。
株式会社オーシャンウィングスは、DriXを日本に納入する唯一の販売代理店です。